昇降デスクは天板を上下できるため、自分の身長や姿勢に合わせやすいデスクです。ただし、商品ページに記載された昇降範囲を見るだけでは、自分に適した高さかどうかを判断できません。
座り作業では、椅子を先に調整してから、キーボードへ手を置いたときの肘の位置に天板を合わせます。立ち作業では、自然に立って肘を曲げた位置を実際に測ることが重要です。
特に注意したいのがデスクの最低位置です。最低位置が72cm前後のモデルは、身長によっては座り作業で高く感じることがあります。
この記事では、座り・立ち姿勢に合う昇降デスクの高さ、身長別の目安、最低位置72cmの考え方を解説します。身長から座り作業の机高を確認できる計算ツールも用意しているので、購入前の確認に活用してください。
昇降デスクの高さは肘の位置を基準にする
昇降デスクの高さは、キーボードへ手を置いたときに、肩や手首へ無理な力がかからない位置へ調整します。
座り姿勢と立ち姿勢のどちらでも、肩の力を抜き、肘とキーボードがほぼ同じ高さになる位置が基本です。前腕が床とおおむね平行になり、手首を大きく上下へ曲げずに操作できるか確認しましょう。
| 使用姿勢 | 高さを決める基準 |
|---|---|
| 座り作業 | 足裏が安定するように椅子を調整してから、肘とキーボードの高さを合わせる |
| 立ち作業 | 自然に立って肘を曲げ、床から肘付近までの高さを測る |

※適切な高さには体格や使用機器による個人差があります。画像や計算結果は、初期設定の目安として使用してください。
座って使う場合の高さ
座り作業では、デスクを先に調整するのではなく、最初に椅子の高さを合わせます。
椅子へ深く腰掛け、背中を背もたれで支えた状態で、足裏全体が床につく高さへ座面を調整してください。
座面が高すぎて足が床から浮いていると、デスクの高さを合わせても姿勢が安定しません。足裏が床につかない場合は、フットレストを使用して足元を支えましょう。
- 椅子へ深く腰掛ける
- 足裏全体が床につくように座面を調整する
- 肩の力を抜いてキーボードへ手を置く
- 肘とキーボードがほぼ同じ高さになるように天板を動かす
- 手首を大きく曲げずに操作できるか確認する
天板が高すぎる場合は、キーボードを操作するときに肩が上がりやすくなります。反対に低すぎる場合は、前かがみになったり、手首を上向きに曲げたりしやすくなります。
肘掛けを使用する場合は、肩が持ち上がらず、前腕を軽く支えられる高さに調整してください。肘掛けが天板に当たって椅子をデスクへ近づけられない場合は、肘掛けの位置も見直しましょう。
立って使う場合の高さ
立ち作業の高さは、身長だけで決めるのではなく、実際の肘の位置を測って調整します。同じ身長でも腕の長さや履物が異なるため、身長別の数値だけでは正確に判断できません。
普段デスクを使用するときと同じ履物で立ち、肩の力を抜きます。肘を自然に曲げ、手をキーボードへ置く位置に合わせて天板を調整してください。
- 普段デスクを使うときと同じ履物で立つ
- 背筋を無理に反らさず、肩の力を抜く
- 上腕を体の横へ下ろしたまま肘を曲げる
- 本などを手の下に重ねて高さを合わせる
- 床から本の上面までをメジャーで測る

※靴やスリッパを履いて使用する場合は、実際に使用する履物を履いた状態で測定してください。
測定した位置を天板高の開始値にします。キーボードへ手を置いて肩が上がる場合は少し下げ、前かがみになる場合は少し上げて調整しましょう。
モニターの高さは別に調整する
キーボードに合わせて天板を調整すると、モニターの位置が低くなることがあります。
画面を見るために首を大きく下へ向ける場合は、モニタースタンドやモニターアームを使用し、画面の位置だけを上げましょう。
反対にモニターが高すぎて画面を見上げる場合は、スタンドやアームを下げます。キーボードの高さが合っている状態で、モニターだけを調整するのがポイントです。
ノートPCはキーボードと画面が一体になっているため、両方を同時に合わせにくい構造です。長時間使用する場合は、ノートPCスタンドと外付けキーボードを組み合わせると調整しやすくなります。
身長別に見る座り作業の高さ目安
座り作業に合う椅子とデスクの高さは、身長からおおよその開始位置を計算できます。
座り作業の高さを計算する方法
座面高の目安=身長×1/4
差尺の目安=身長×1/6
机高の目安=座面高+差尺
差尺とは、椅子の座面からデスク天板までの高さです。計算式をまとめると、座り作業の机高は「身長×5/12」が目安になります。
以下のツールに身長を入力すると、座面高・差尺・座り作業の机高を自動で確認できます。検討中のデスクがある場合は、最低高さも入力して比較してください。
昇降デスクの高さ計算ツール
身長を入力すると、座って使う場合の座面高・差尺・机高の目安を確認できます。
120~210cmの範囲で入力してください。
商品ページに記載された最低位置を入力してください。空欄でも計算できます。
身長170cmの場合
検討中デスクとの比較
最低高さ72cmのデスクは、机高の目安より約1.2cm高くなります。
立ち作業の高さについて
立ち作業は腕の長さによる個人差が大きいため、身長だけでは正確に決められません。 自然に立って肘を曲げ、床から肘付近までの高さを実測してください。
※計算結果は平均的な体格を基準にした開始位置の目安です。腕や脚の長さ、椅子の沈み込み、 キーボードの厚みに合わせて微調整してください。
計算結果は、座り作業の高さを決めるための開始位置です。座高や腕の長さ、椅子のクッションの沈み込み、キーボードの厚みに合わせて微調整してください。
座面高と差尺の計算式は、日本オフィス家具協会が紹介している目安を参考にしています。
| 身長 | 座面高の目安 | 座り作業の机高目安 |
|---|---|---|
| 150cm | 約37.5cm | 約62.5cm |
| 155cm | 約38.8cm | 約64.6cm |
| 160cm | 約40.0cm | 約66.7cm |
| 165cm | 約41.3cm | 約68.8cm |
| 170cm | 約42.5cm | 約70.8cm |
| 175cm | 約43.8cm | 約72.9cm |
| 180cm | 約45.0cm | 約75.0cm |
| 185cm | 約46.3cm | 約77.1cm |
身長が低い人ほど最低位置、高い人ほど最高位置の確認が重要です。家族など複数人で共有する場合は、使用する人全員の座り位置と立ち位置を確認してから製品を選びましょう。
最低位置72cmの昇降デスクは高いのか
最低位置が72cm前後の昇降デスクは、身長や椅子の設定によって、座り作業で高く感じることがあります。
厚生労働省の情報機器作業に関するガイドライン厚生労働省の情報機器作業に関するガイドラインでは、高さを調整できる机について、作業者の体形に合った高さへ調整できることが示されています。また、椅子の座面高や机の高さ、キーボード、マウス、ディスプレイの位置を総合的に調整することが重要です。
最低位置72cmが自分に合うかどうかは、身長から算出した机高の目安と比較して判断します。例えば身長170cmの机高目安は約70.8cmですが、160cmでは約66.7cmとなるため、小柄な人ほど最低位置を注意して確認する必要があります。
| 身長 | 机高の目安 | 最低位置72cmとの差 |
|---|---|---|
| 155cm | 約64.6cm | 約7.4cm高いため、椅子とフットレストによる調整が必要になりやすい |
| 160cm | 約66.7cm | 約5.3cm高いため、購入前に座り姿勢を確認したい |
| 165cm | 約68.8cm | 約3.2cm高いため、椅子の調整範囲を確認する |
| 170cm | 約70.8cm | 約1.2cm高く、目安に比較的近い |
| 175cm | 約72.9cm | 机高の目安を昇降範囲に含められる |
最低位置72cmが合わないからといって、必ず使用できないわけではありません。椅子を高くし、足元にフットレストを置けば、肘と天板の位置を合わせられる場合があります。
ただし、椅子を高くしても肩が上がる場合や、フットレストを置くと窮屈になる場合は、最低位置をより低く設定できる製品が適しています。
高さが合わない場合の調整方法
| 状況 | 主な調整方法 |
|---|---|
| 座り作業で天板が高い | 肩が上がらない範囲で椅子を高くし、足が浮く場合はフットレストを使用する |
| 座り作業で天板が低い | 天板を上げ、椅子を下げすぎていないか確認する |
| キーボードは合うが画面が低い | モニタースタンドやモニターアームで画面だけを上げる |
| 立ち作業で最高位置が足りない | キーボード台で補える場合もあるが、購入前なら最高位置が高い製品を選ぶ |
| ノートPCの画面が低い | ノートPCスタンドと外付けキーボードを組み合わせる |
椅子やフットレストで調整しても肩や手首に無理がかかる場合は、デスク自体の昇降範囲が体格に合っていない可能性があります。
限られたスペースに置けるモデルを探している場合は、幅80cmの電動昇降デスクおすすめ4選で、最低位置や天板サイズを比較しています。
昇降デスクを選ぶときに確認するポイント
昇降デスクは、最高位置だけでなく、最低位置やキャスター装着時の高さも確認して選びます。
座る高さと立つ高さだけを使用する場合は、2つのメモリーがあれば切り替えられます。複数人で共有する場合や、作業内容ごとに設定を変える場合は、3つ以上登録できる製品が便利です。
キャスターを取り付けるモデルは、固定脚で使用する場合よりも天板が数cm高くなることがあります。商品ページに記載された最低位置が、キャスターを含む高さなのかも確認してください。
昇降デスクの高さに関するよくある質問
- Q身長170cmに合う昇降デスクの高さは何cmですか?
- A
座り作業の机高は約70.8cm、座面高は約42.5cmが計算上の目安です。立ち作業は腕の長さによる差があるため、自然に立って肘を曲げた位置を実測してください。
- Q最低高さ72cmの昇降デスクは高すぎますか?
- A
身長170cm前後では机高の目安に近い数値ですが、身長160cm前後では約5cm高くなります。椅子とフットレストで調整できるか、最低位置がより低い製品が必要かを確認してください。
- Q高さ70cmのデスクはどの身長に合いますか?
- A
計算上は身長168cm前後の机高目安に近い数値です。ただし、腕や脚の長さには個人差があるため、椅子の座面高と肘の位置を合わせて判断してください。
- Q立ち作業の高さは身長だけで決められますか?
- A
身長だけでは正確に決められません。同じ身長でも腕の長さや履物によって肘の位置が変わるため、自然に立って肘を曲げ、床から肘付近までの高さを測りましょう。
- Q椅子とデスクはどちらから高さを合わせますか?
- A
座り作業では、最初に足裏が安定するように椅子を調整します。その後、肘とキーボードの高さが合うようにデスクを動かしてください。足が床につかない場合はフットレストを使用します。
まとめ|身長別の数値を開始位置にして調整する
昇降デスクの適切な高さは、身長からおおよその目安を計算できますが、最終的には肘、肩、手首、足裏の位置を確認して決めます。
座り作業では、足裏が安定するように椅子を合わせてから、肘とキーボードがほぼ同じ高さになるように天板を調整してください。
立ち作業では、自然に立って肘を曲げた位置を実際に測ります。キーボードに高さを合わせた後、モニターの位置をスタンドやアームで調整しましょう。
商品を選ぶときは、座り作業に必要な最低位置と、立ち作業に必要な最高位置の両方を確認することが重要です。特に最低位置が72cm前後の商品は、小柄な人が座って使用すると高く感じる可能性があります。
設置スペースを抑えられるモデルを探している場合は、幅80cmの電動昇降デスクおすすめ4選もあわせて確認してください。

